効率的なマッサージ利用
更新日:2021年1月8日

筋肉の収縮(緊張)は神経に支配され、弛緩(脱力)は支配を受けていません。

筋収縮に必要な物
電気的インパルス
カルシウム・イオン
ナトリウム・イオン
アセチルコリン(神経伝達物質)
筋肉が収縮する一連の過程はこうです。
脊髄(中枢神経)から伸びた末梢神経は全身の筋肉にくっつき、電気的インパルスが神経を流れることで神経細胞内のカルシウム・イオン濃度が高まりアセチルコリンが放出され化学的な筋肉への信号受け渡しが行われます。信号を受け取った筋細胞は、ナトリウム・イオンの活動によってT細管(筋細胞を覆う膜)が連鎖的に脱分極しカルシウム・イオンが放出され筋肉が収縮を起こします。
※余談ですが、アセチルコリンを受け取る筋肉側には、「ニコチン性アセチルコリン受容体」と呼ばれるセンサーが付いています。タバコのニコチンはこれに反応しアセチルコリンの伝達が邪魔されるため筋肉は興奮できず、逆に、弛緩します。タバコにリラックス効果があるのはこのためです。
話を戻します。
サブラクセーションは神経インパルスを阻害する脊柱の病態です。筋肉が収縮するきっかけを断ってしまうので上記に挙げた一連の筋収縮活動が出来ず下記の様な症状を起こします。
むくみ
血行不良
筋出力低下
侵害受容器の興奮(痛み)
しびれ(血流障害による二次的な症状)
つまり、概ねマッサージの対象となる筋肉の状態です。注意しないと機能を落としている箇所に行うマッサージは筋細胞を破壊し、ストレスになっている場合があります。ですから決してお店で「強く押して下さい!」とは言わないで下さい。弱押しで血流を促す程度が最適です。